小学校の水泳指導、野外活動へバウチャー制の導入を!

<中教審>小中の学級編成基準引き下げなどを提言 分科会

現在、この答申通りに実施するには相当な困難がある。まず、財政状況が許さないだろう。予算的に、文科省だけを突出して優遇する訳にはいくまい。
しかし、文科省内部での調整ならそれも容易だ。
あとは、既成概念をどこまで振り払うことができるかだけだ。果たして今の政府にできるだろうか?

私は、現職時代、以下のような疑問を常に持っていた。

1 学校教育に水泳はどうしても必要か?
2 必須としても、プールを各学校に設置しなければ、子どもは水泳を学べないか。
3 水泳は、学校の担任教師が指導しなければならないことか。

4 野外活動は学校教育の中で実施しなければならないことか。
5 個別参加でなく、学級、学年単位の参加でなければならない理由はあるのか。

そして、出した結論が

① 小学校プールの廃止或いは温水化&地域運営
② 学校単位の野外活動の廃止

勿論、水泳指導や野外活動を止めるのではない。現行教育課程に定めた時間数分の利用券(バウチャー)を配布し、それを使って認定スイミングで学ぶのだ。子どもは好きな時間・場所に学ぶことができ、学校はその10時間分を他の教科の学習に使うことができる。更に、スイミングクラブを中心に内需拡大効果も期待できる。
 これによって、私の試算では、全国で約1兆数千億円節約できる。(粗忽者の私のことだ。桁違いや大きな計算間違い有るかもしれない。そのときはご指摘戴きたい) 

試算の積算根拠は後述。

 野外活動にしても、中規模以上の都市では、それぞれ個別の野外活動施設をもっているが、その維持に四苦八苦している。運営を外部委託するなどしてやりくりしているが、公費の補填でなんとかまかなっている状態だろう。学校、学級単位での実施にこだわらなければ、施設は必要ない。民間の野外活動プログラムに参加させ、それを一定の単位として認定すればよい。子どもたちは、学校から完全に離れ、他の学校学年の見知らぬ友との新しい出会いの中で、様々な可能性を見つけていくだろう。
 ある、一定額をバウチャーとして支給し、一部の自己負担金を上乗せして参加できるよう、一定の要件に合致したプログラムを認定すればよい。
 こちらの方は、委託費用が分からないので、削減額は算定不能。

 これらによって、6年間で約80時間の授業時間が新たに生み出され、教師負担も大幅に軽減される。





****積算根拠****
 現行の小学校指導要領では水泳の授業は10時間(当然更衣の時間も含む)程度、約5回だ。
それ以上実施すれば、体育の他の種目や他の教科の学習を削ることになる。一人あたり年間僅か5回の授業に1校あたり5,172,500円のコストが掛かっている。土地・施設の建設費、減価償却費は含まれていない。もちろん、人件費も含んでいない。それらを含めると1000万円以上になるかもしれない。

◎ 水道代(プール使用期間を90日間として) 合計= 2,587,500
  ・全換水は1ヶ月に1回(シーズンに4回)
   25×20×1.5(小学校25mプールの容積)×350(水道水単価)×4=1,050,000
  ・水質維持のためのオーバーフロー
   90(使用日数)×20,000(一日単価)=1,800,000
  ・清掃・シャワー等の維持管理(データがないので根拠は適当)
   日額はオーバーフローと同額にし、実稼働日数(使用日の2/3とした)分
   60×20000=1,200,000
◎ 電気代(データなし) プール使用期間は24時間濾過機が稼働している
   一日の電気代を5,000として
5,000×90=450,000
◎ プール清掃外部委託費
   10,000×1=10,000
◎ 消毒用薬品類
消毒用塩素 汚れ沈殿用凝集剤、防藻剤、水質検査用器具・薬品等
   5000×25=125,000
◎ 濾過機点検・プール床面維持補修費
   2,000,000
その他、指導用メガホン、プールサイドのテント、イス等も一年中屋外で太陽に晒されているので、数年に一度の更新が必要になるが、それらは含めていない。

全国の小学校数は22,693校(H19文科省学校基本調査)
5,172,500×22,693=117,379,542,500
プールは25メートルの最小規模の物を想定している。低学年プール併設であったり、低学年が使用する時は水を抜き、水位を調節する学校では更に維持費は掛かっている。
これらを含め、減価償却費を勘案し、一校1000万円とすれば、総額は226,930,000,000にもなる。

一方、バウチャー制にした場合のコストはいくら掛かるだろうか。
費用の根拠は、夏期体験教室に求めた。このような企画は、受講生増加のために採算線ぎりぎりだが、宣伝を兼ねているので利益は出る。
イトマンスイミングクラブのある教室は、1レッスン60分(更衣の時間を考慮すれば、学校の1コマ(2単位時間)分に相当する)5回を6,000円で受講できる。一般競争入札にすれば、少なくとも5、000円にはなるだろう。この分を現金でなく利用券(バウチャー)として全国の小学生に配布する。小学校児童数は7,132,868人(H19文科省学校基本調査)だから、
 これに要する費用は5,000×7,132,868=35,664,340,000

先のプール維持コストの推定最低額との差は117,379,542,500-35,664,340,000=81,715,202,500
新設コスト減価償却を加えた場合の推定額との差では226,930,000,000-35,664,340,000=191,265,660,000
新規に採用する教員の年俸を270万/人とすれば、3万~7万もの増員が可能となる。

いかがだろうか。

私は水泳指導に反対なのではない、水泳は全身運動としてバランスの取れた素晴らしい種目だと思う。しかし、年間僅か5回しかできない(それ以上履修している学校は、他の種目・教科を削減している)種目のために、膨大な税金を投入するのは、余りにもCPが低すぎると思うのだ。

いっそのこと、全てを温水プール化し、2時間/週を通年指導するという方法もある。しかし、これは更に膨大な経費が掛かる上に、指導要領を改訂する必要も生ずる。
 しかし、地域運営化し、地域住民の健康維持の拠点としても活用するという方法もある。これにより、健康度が向上し、医療費の抑制にもつながるかも知れない。
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by taketombow | 2010-07-13 11:53 | ニースに接して  

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