不覚!!

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(上の地図はクリックすると拡大し見やすくなる)

 お恥ずかしい事なので、余り気が進まないが・・・・・。
自分が再び起こさないように分析してみたい。そして事故防止に少しでも役に立てばと思い、敢えて書く。

 先週、鈴鹿で下山途中に転倒し額を岩で打ち裂傷を負った。丁度居合わせた藤内壁帰りのクライマーに応急手当をしていただき、下山後、名古屋市内の救急病院で受診した。裂傷の部分を縫合するとともに、頭部を岩角で打っているので、念のため頭部X線とCTを撮った。幸い異状は無かった。

 現場は、御在所岳裏道、藤内沢出合から数百メートル下ったところ。岩はゴロゴロしているが、ガレ場でもザレ場でも急斜面でもなく、急な坂道からやや緩やかな坂へと変わりつつあるところだ。通算、何十回も(いや百回を越えているかも知れない)通った慣れた道。

 衰えた膝の筋肉とバランス感覚を補うため、サポートタイツを着用し、ダブルストックを使用していた。

 それでも、転倒した。

 何故だろうか。

 「不注意」「年のせい」

 確かにそうだろう。でも、それだけでは、何の分析にもならないし、役に立たない。不注意なんて誰にでもあるし、高齢者が誰でも、いつでも転倒するわけでもない。

 コースは上の地図の青線部分。一の谷新道で御在所岳へ登り国見峠から上水晶谷を降りて上水晶出合からコクイ谷出合へ至る。帰路は国見峠迄は往路を辿り、そこから裏道で直接湯ノ山温泉まで降りる。休憩を含めた想定歩行時間は約8時間。急登部分は一の谷新道だけという軽いハイキングコースだ。

 振り返って考えると、ポイントは幾つかある。
1 ルートロスが2回有ったこと。
  上水晶谷は通る人が極端に少なくなり、ルートファインディングが困難になりつつある。下りはとにかく登りは特に道に迷いやすい。それを承知していたのだが、迷い枝沢に入り込んでしまった。(地図に赤線で示した部分)
2 1による想定外の体力消耗。
  約2時間程度ロスした計算になる。
3 ストックの使用が適切であったか。
4 山靴の不具合。
  入手した山靴の足慣らしも兼ねていたが、合わないようだ。右足には踵後部分と親指の付け根の外側部分に靴擦れができ皮がむけていた。

10/23  追加
 転倒したときの状況はよく覚えていない。
「あっ!」と思った瞬間に身体が前のめりになりストックが動かず、手もストックから離れず、手や腕で顔面を保護することもできないまま、岩角が目の前に迫ってきた。次の瞬間、額から「ガツン」という鈍い振動が伝わり、右の眼の上辺りから温かいものがしたたり落ちていた。

多分、

1 ストックが岩の間に挟まった。
2 無意識にそれを抜こうとして失敗した。
3 その間に身体は前進しているので、ストック下部を踏んだ。
4 ストックのグリップのゴム部とネオプレーン製の手袋との摩擦が強く、瞬時にグリップから手が離れなかった。
5 重心がずれバランスを崩して前のめりに転倒した。

というプロセスだったのだろうと思う。

縫合した傷もようやく治り一昨日抜糸してもらった。
額には、注意してみなければ分からないほどの微かな傷跡だけが残っている。

反省点
1 気分だけはいつまでも若いつもりでいるが、着実に体力は衰えている(残念だが)その点を自覚する必要があるかも知れない。
 転倒した時刻は、帰路に乗ったバス時刻から逆算すると、15時30分~16時00分位だ。ここで既に行動時間は7時間を超えている。それと意識せぬ間に、疲労が蓄積し、筋力が衰えバランスを保つことができなくなっていたかも知れない。更に、それとともに注意力も散漫になっていたであろう。ルートロスで体力と神経を浪費した後、慣れた裏道に安心し、急傾斜の部分を過ぎて更に安心し油断があったと思う。また、慣れない(足に合わない)山靴もマイナスに働いている。歩く度に足の其処此処が悲鳴を上げるので、つい足に注意が集中しがちとなる。当然、進路前方への注意力も低下していたことだろう。

2 今回はバランスを保つためのストックが却って災いした。万が一稜線上でこれが起きていたら、死は免れなかっただろう。安全のためストラップに手首は通していなかったが、グリップの素材と手袋の素材との相性は考慮していなかった。次の山行から、手袋の素材は検討したい。

3 救急セットの携行
  昔はいつも持っていたが・・・・・。いつ頃からだろうか救急セットを持たなくなったのは。
今回彼女らに手当てして貰えなかったら、血だらけのタオルで傷口を押さえるしか術がなかった。自分だけは転倒しない、怪我をしないという思い上がりが、今回の事故の伏線となっていたのかも知れない。

と、此処まで考えてみると、起こるべくして起こった事故だと言える。むしろ、大事に至らなかっただけでも有り難かったわけだ。
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by taketombow | 2006-10-24 23:16 | 私の山歩き  

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