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「働く」 ということ 

 私の「仕事人生」(適当な言葉が見つからないのでこの言葉を使ったが、何かしっくりいかないし、「サラリーマン人生」はもっと自分のイメージに合わない・・)は、あと数年で終わる。

 1人家に残っていた子も志望校に合格し、遠くで1人住まいをすることになった。数日したら我が家から巣立っていく。飯の食えそうな学科ではないので、多分、そのまま院へ進学し研究の道を歩むことになるかも知れない。運が良ければそのまま就職するだろうが、どのみち再び我が家へ戻る可能性は少ないだろう。

 ようやく、子育ての山場は越えて、この四月から夫婦2人だけの生活になる。

 夫婦二人とは言って、新婚時代のそれとは全く違うものになるだろう。夫婦の立ち位置も違うし、力関係も大きく変わっている。

 私の仕事は、決して楽な仕事ではないが、結構やり甲斐があり、手応えのある仕事だった。だから、「何のために働くのか」なんて考えたこともなかった。

 子ども達の独り立ちを目前にした今、改めて考えても、「家族のため」に働いたという意識はほとんどない。
数回かは「辞めたい」と心底思ったことはある。そのとき、家族の存在が歯止めになったことはある。しかし、仕事のために家族を犠牲にした部分の方が多い。子ども達が一番楽しみにしていた夏休み。私が取れるのは、いつも8月の末しかなかった。今のように、若い人が真っ先に休暇を取るなんてあり得ないことだった。一家で泊まった高原のリゾートホテルのプールは閉まっていたし、川原の水浴びは肌寒かった。海水浴にいっても、海の家は閉まっているし、民宿のおばさんはお盆の疲れで生欠伸ばかりしていた。

 しかし、妻は一言も愚痴を言わなかったし、子ども達から不平の言葉は一言も出なかった。

 台風や洪水など、家族にとって一番必要とされるとき、私は家に居ることは許されなかった。東海豪雨のとき、家族は避難していたが、私は緊急配備が解かれる迄、職場に1週間近く泊まらざるを得なかった。妻は高齢の私の母と2人の娘を避難させ、私の代わりに地域の方と共に一人暮らしの老人達も避難所まで送り届けてくれた。

 自動振り込みされる給料を家計にもたらすことだけは出来たが、家族のためにしてあげれたことは殆ど無かったような気がする。結局、私が「働いて」きたのは自分の満足のためだったのかなと言う気がする。

 私にとって「働く」ということは、「永遠に解けぬ問題の解を求めて一心不乱に走り続けてきたこと」なのかも知れない。

今も、解けぬ問題の解を求めて、活字の森を彷徨っている。

(2008.03.29 00:02 一部語句修正)

今週(~3月22日)の読書ノート
ホタルの川 おおつきひとみ・作 ひろいのりこ・絵 BL出版・刊 1,300+TAX円
日本酒ルネッサンス 民族の酒の浪漫を求めて 小泉武夫・著 中央公論新社・刊 641+TAX円
米食の民族誌 ネパール・雲南と日本 福田一郎/山本英治・著 中央公論新社・刊 660+TAX円
知っておきたい 災害時の水対策 水の確保から浄水技術まで 曾布川尚民/野原一子・著 オーム社・刊 2,500+TAX円
トコトンやさしい 鉄の本 菅野照造・監 鉄と生活研究会・編著 日刊工業新聞社・刊 1,400+TAX円
コンコルド狂想曲 米、欧、3つどもえの夢の跡 -超音速旅を客機に明日はあるか-
 帆足孝治/遠藤欽作・著 イカロス出版・刊 1,800+1,800+TAX円

知りたいサイエンス 宇宙は”地球”であふれている。 井田茂/佐藤文衛/田村元秀/須藤靖・著 技術評論社・刊 1,580+TAX円
アレルギーはなぜ起こるか ヒトを傷つける過剰な免疫反応の仕組み 斎藤博久・著 講談社・刊 860+TAX円
考える技術としての統計学 生活・ビジネス・投資に生かす 飯田泰之・著 日本放送出版協会・刊 920+TAX円
地域子育て支援と母親のエンパワーメント 内発的発展の可能性 中谷奈津子・著 大学教育出版・刊 2,500+TAX円
シリーズ 学校で使えるカウンセリング 5 LD・ADHDとその親へのカウンセリング  師富祥彦・編集代表 北島善夫/片桐力・編 ぎょうせい・刊 1,905+TAX円
「家庭教育」の隘路 子育てに脅迫される母親たち 本田由紀・著 勁草書房・刊 2,000+TAX円
教育トラブルの解決と処理 森部英生・著 ぎょうせい・刊 2,667+TAX円
子どもの荒れにどう向き合うか いま、教師であり続けるために 杉田雄一・著 高文研・刊 1,200+TAX円
知ってほしい!子どもの「こころの病気」 【依存症と非行】ぼくは悪くない 佐々木正美・監岩崎書店・刊 2,800+TAX円
よみがえれ少年院の少女たち 青葉女子学園の表現教育24年 中森牧夫/名執雅子・著 かもがわ出版・刊 2,200+TAX円
公共サービスが崩れていく 民営化の果てに 藤田和恵・著 かもがわ出版・刊 600+TAX円
ラストシーン 夢を追いかけ散っていった冒険者たちの物語 小林誠子・著 バジリコ・刊 1,800+TAX円
7つの習慣 ティーンズ2 大切な6つの決断 ~選ぶのは君だ~ ショーン・コヴィ・著 キングベアー出版・刊 1,600+TAX円
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by taketombow | 2008-03-22 19:50 | 雑感  

「ナチュラル レイン」さん の WEB 

ネット上の知人の一人に「ナチュラル レイン」という人がいる。
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WEBはここ【Natural-Rain】
 "知人"と言っても、リアルで会ったことは勿論話したこともない。だから、本名も年齢も知らない。知っているのは、彼のWEBとそこで発表されている彼の作品、それに寄せ似られる多くのメッセージだけだ。

 いじめ、児童虐待、家庭崩壊、不登校、リスカ、自殺、薬物乱用・・・

 思春期に出合う様々な困難に、ときには押し潰されそうになりながら、懸命に生きていく・・・

 そんな少年少女と共に、悩み、嘆き、苦しみ、悲しみ、傍らに立ち止まり、そっと寄り添う。
 
 そんな作品を発表している。ネットでの作品らしく、CGは彼が作り、それに共感した誰かが、音楽を作り、歌を唄い、更に別の人がナレーションを入れる。そのような過程を経て幾つかの作品ができあがっている。

 思春期特有なピュアなガラス細工のような作品を一度ご覧いただきたい。

「オジさん世代」をとうに過ぎた私にとって、これら少年少女の群像は、なんとも頼りなく、歯痒くてイライラする。

「思い切ってもっと前へ踏み出せよ!」とつい小言の一つでも口からでそうになってしまう。

 でも、今の若い世代はこれらをどう捉えているのだろうか。
(3/18 21:25 語句一部修正)
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by taketombow | 2008-03-17 23:34  

クレーム対応に感じたこと ボタンの掛け違い  

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 始めに、

1 この件については既に関係者が納得する形で円満に解決している。
2 ここに書くことにより、関係する会社、販売店を批判、糾弾する意図は毛頭ない。

ことを明記しておく。だから、靴の画像もブランドが分からないように加工してある。

学生時代からの山の友人で、最近山を再開しよく緒に登るN氏から相談を受けた。

 彼は、先日来、山靴が水漏れすると溢していた。山行を終えるといつも靴下が濡れているのだそうだ。この夏買ったばかりで一年も経たない新しい靴なので気のせいかとも思っていたが、冬の北八ヶ岳のスノーシューハイキングではそのおかげでとても寒い思いをし、ようやく修理に出す決心をした。

購入した山道具屋へ修理を依頼すると、「ゴアテックス・ジャパンへ送って調べて貰ったが、異状無いとのことだった」との返事。内張がゴアテックスを使っているのでゴアテックスへ送ったのだろうが、現に水が外から入るのだから修理して貰わないことには納得がいかない。そして、「納得できないでしょう?消費者相談センターの窓口にでも相談してみたら?」とのことだった。

 数万円もした靴だ。四五回しか履いていない。「水漏れのする登山靴だった」では諦めが付かない。足にはピッタリ合って気に入っている。

1 販売店からゴアテックスジャパンの担当者名を聞き、直接検査の方法・結果を聞く。
2 輸入販売会社に電話をし、対処を依頼する。

という方法をとり、結局販社から山道具店へ連絡し、新品の同等品と交換と言うことで落ち着いた。

しかし、この中で「おやっ?」と思えるような対応に遭遇した。

友人は我慢したが、受け取り様によっては製品の欠陥そのものよりもこの対応での方が腹立たしい程だ。

1 販売店の対応
 製造責任はなくても、販売責任はある。製品の欠陥はきちんとメーカーへ取り次ぐべきだ。山道具関係は小さなメーカー・販社が多い。煩雑なので面倒だったのだろうが、素材メーカーへ送ってそれで終わりでは余りにも無責任だ。

2 販社の対応
 午前中にかけた電話に出たA氏は、「営業担当のBが不在なので分からない。後からBに電話させる」と約束したが、とうとうその日の内に電話はかかってこなかった。
 翌日にその上司というC氏から電話の着信。コールバックしたら、席を外しているということでいつまで待っても電話に出ない。流石にイライラして切ってしまったら、向こうから慌ててかかってきた。

 世の中のクレーム対応でこのようなことはないだろうか。

この会社は決していい加減な会社ではない。WEBを調べると国内の数カ所に営業拠点があるきちんとした会社のようだ。この靴も結構人気のあるブランドで、ネット上の評判も上々の製品でもある。
 製品の欠陥は無いに方が良い。しかし、どうしても出てしまうことはある。
 問題は、その対応なのだ。ユーザーがそのことに不満を持って接触してきたのに、今回の対応は余りにもお粗末過ぎる。
 こんな対応では、普通のユーザーを「クレーマー」に「育てて」しまいかねない。

 自分の勤務先でこのような対応はないだろうか。やや心配になってきた。


今週(~3月16日)の読書ノート

「中央公論」 2007.9月号 特集「親」が壊れている 中央公論新社・刊 762+TAX円
新訂増補 青少年のための 自殺予防マニュアル 高橋祥友・編 新井肇他・著 金剛出版・刊 3,200+TAX円
家族支援の心理教育ーその考え方と方法 日本家族心理学会・編 金子書房・刊 3,000+TAX円
働く者の労働安全衛生入門シリーズ2 現代の労働とメンタルヘルス対策 天笠崇・著 かもがわ出版・刊 1,600+TAX円
プラットホーム環境教育 石川聡子・編著 東信堂・刊 2,400+TAX円
環境問題はなぜウソがまかり通るのか 武田邦彦・著 羊泉社・刊 952+TAX円
最新の内視鏡手術がわかる本 黒川良望・著 法研・刊 1,500+TAX円
富士山噴火 鎌田浩毅・著 講談社・刊 940+TAX円
深海生物の謎 彼らはいかにして闇の世界で生きることを決めたのか 北村雄一・著 ソフトバンククリエイティブ・刊 952+TAX円
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか 梅田望夫・著 筑摩書房・刊 730+TAX円
鉄道用語の不思議 梅原淳・著 朝日新聞社・刊 760+TAX円
下流社会 第2章なぜ男は女に"負けた"のか 三浦展・著 光文社・刊 720+TAX円
「国語」入試の近現代史 石川巧・著 講談社・刊 1,500+TAX円
理科大好き!の子どもを育てる 心理学・脳科学者からの提言 無藤隆・著 北大路書房・刊  2,000+TAX円
教育の完全自由化宣言! 子どもたちを救う七つの提言 天外伺朗・著 飛鳥新社・刊 1,500+TAX円
自由な学びが見えてきた ~サドベリー・レクチャーズ~ ダニエルグリーンバーグ・著 大沼安史・訳 緑風出版・刊 1,800+TAX円
ふしぎだね!?自閉症のおともだち 内山登紀夫・監 ミネルヴァ書房・刊 1,800+TAX円
ふしぎだね!?アスペルガー症候群[高機能自閉症]のおともだち 内山登紀夫・監 ミネルヴァ書房・刊 1,800+TAX円
ふしぎだね!?LD(学習障害)のおともだち 内山登紀夫・監 ミネルヴァ書房・刊 1,800+TAX円
ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動性障害)のおともだち 内山登紀夫・監 ミネルヴァ書房・刊 1,800+TAX円
エイリアンの地球ライフ―おとなの高機能自閉症/アスペルガー症候群 泉流星・著 新潮社・刊 1,300+TAX円
哲学者デオゲネス 世界市民の原像 山川偉也・著 講談社・刊 1,400+TAX円
分解の世代 徳丸荘也・著 扶桑社・刊 1,905+TAX円
やがての螢 澤田ふじ子・著 徳間書店・刊 1,700+TAX円
悪魔を見た家族 斎藤栄・著 祥伝社・刊 590+TAX円
神の領域 堂場瞬一・著 中央公論新社・刊 2,000+TAX円 
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by taketombow | 2008-03-16 20:43 | 雑感