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新幹線車内誌「WEDGE」4月号

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先日新幹線に乗った際、表紙を見て興味深い記事ばかりだったので買った。

表紙に載っていた見出しは次の3つ
1 公務員改革が国を滅ぼす
2 自動車か電池か クルマ浮上の主導権争い
3 年金制度はいらない

 一番興味深かったのは1の公務員改革についての記事だ。なぜ「改革」がかえって「国を滅ぼす」ことになるのか。それは、各種「改革」によって公務員のモチベーションが下がるからだという。確かに、継続している財政改革の名の下、公務員定数削減はしたものの、国民の要求は増えるばかりで仕事量は増大はしている。それに追い打ちを掛けるような、給与削減。月に100~200時間を超える残業をして年収数百万では、いくら将来がある程度約束されているキャリア官僚だとしても大変だろう。
 小学校入学時から「お受験」で高い月謝の塾、授業料の高い中高一貫校、そして東大。同世代が楽しく遊ぶのを横目に、ずっと頑張ってきたのは何だっただろうかと思うに違いない。そして、それにマスコミの「公務員叩き」が追い打ちを掛ける。公務員に人が集まらなくなり、マスコミが喜ぶような資質の人間ばかりになったとき、日本はどうなるのだろうか。

面白かったのが、文中での次の問いかけだ。

「でも、今のに政治家に国を任せて本当に大丈夫?」

日本の公務員は優秀だった。彼らが優秀だったから、その上に胡座を掻いた自民党政権は長く続いた。しかし今、政治の流れは「官」から「政」へと大きく変わろうとしている。政治の主導権を政治家が取ろうというのだ。
与党・野党を問わずに、社会を大きく見渡せ、人を動かす力のある政治家がどれほどいるのだろうか。
今の政治主導を目指す論議を、「政治家の役割すら果たしていない政治家による政治主導」と表現しているのは旨い表現だ。

2の自動車か電池か は、ハイブリッドカーや電気自動車が普及するに連れて、自動車開発の主導権は自動車専業メーカーではなく、電池やモーターの製造メーカーへと移っていくだろうということだ。それさえ手に入れれば、どんな弱小メーカーにも自動車生産の可能性が出てくるということだ。

3の年金制度はいらない は、要するに今の保険金制度は払う人と払わない人との間に不公平が生じている(掛け金を払わず無保険になっても、生活保護で喰っていけるし、その原資となる税金は生活保護を受けず真面目に保険の掛け金を払ってきた人たちも負担している)から、全てを税金による給付制度にすべきというものだ。たしかに、今の制度は真面目なもの程損をするような気がする。一考に値する論かも知れない。

一度、目を通すことをお勧めする。
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by taketombow | 2009-03-29 23:53 | 雑感  

「いたずら」と「犯罪」の境界はどこに?

毎日、朝日、中日も「いたずら」「いやがらせ」として記述している。

本当に単なる「いたずら」として扱って良いものであろうか。

 たしかに、きっかけは「いたずら心」かもしれない。しかし、やっていることは明らかな、しかも重大で悪質な「犯罪」であるのにだ。

Excite エキサイト : 社会ニュース <流産させる会>中学生11人が妊娠教諭にいやがらせ 愛知

・ 仮に、酔っぱらい(男でも女でも)が、駅の階段を息せき切って走ってくる女性の前に、ひょいと足を出したとする。女性は足を取られ転倒し大けがをする。もちろん、動機は「いたずら心」だ。この場合、これは「酒の上」での単なる「いたずら」で済まされるであろうか。
もし亡くなったらどうだろうか。幸い無傷だったらどうだろうか。

・ 時折、変質者が幼女を人気のないところへ連れ込み、性的虐待をする事件が報じられる。それは、大きなトラウマとなっていつまでも心に残り、その子の対人関係に将来にわたり大きな影を落とすこともあると聞く。しかし、これも多くの場合、「被害者がこども」というだけで、性的な「いたずら」として扱われるに過ぎず、初犯の場合、犯人は拘束もされず当日中に放免となってしまうこともある。その子の一生を狂わせてしまうかもしれない重大な被害を与えているかもしれないのにだ。

 今回の場合、幸い結果は大事に至らなかったが、説諭程度で済まして良いことなのだろうか。事の重大性を認識させ、再び過ちを起こさせないためにも、警察は補導し児相に通告してしかるべき措置をとるべきではないだろうか。補導は逮捕とは違う。子ども達を矯正し立ち直らせる為の措置だ。事無かれを通し「穏便」に済ますことが、彼らのためになるのだろうか。
 ことは、「母性」への決して許せない挑戦である。管理職はなぜ「いたずら」で済まそうとしているのか。当該校の職員は、特に女性職員はなぜ声を上げないのだろうか。
この中学のPTAはこんなとき、犯罪を犯した「こどもを守る」ことしかできないほど、無力なのか。PTAは「父母と教師の会」だったはずだ。犯罪を犯したこどもは守っても、妊娠した教師と胎児をを守る気持ちは更々無かったのか。それとも「単なるいたずらだから」という程度の認識しか持てない人間の集まりなのか。
組合はどうしていたのだろうか。妊娠中の組合員さえ守れない(守ろうとしない)組合に、どのような存在価値があるのだろうか。

 そして、当該生徒達本人はどのように反省しているのだろうか。

そして、その保護者達はどのようにこの事態を受け取り、どのように行動しようとしているのだろうか。

往々にして、このようなときに当該生徒の保護者は、
「確かに、うちの子のしたことは悪い。だけど、学校は・・・・・・」と、責任転嫁の言動を取ることが多い。

「だけど・・・」の後の方が遙かに声高で長いのだ。そして、「うちの子がこうなったのも、みなあの先生のせいなんです。あの先生の指導が悪いからこうなったんです。うちの子は本当はいい子なんです。うちの子は加害者どころか、かえって被害者なんです。」

そして、挙げ句の果てに「先生が、学校が悪い」と。

親が、そのよう言動で逃げている間は、子どもは決して育たない。
子と共に事実を正視し、それに立ち向かわなければならないときもあるのだ。
親は、「最初から親」ではない。子育ての中で、子と共に成長し「親へと育っていく」のだ。

冗談じゃない!! 軽く考えんな!!(その1)
結構辛いな
中学生がぁ・・・
生徒による先生へのセクハラも深刻・・・「流産させる会」
stupid kids
殺人未遂で立件すべきだ。
いまどきの子供は、こぎゃんこつば考えるとね
国民総幼稚化
この程度の嫌がらせは、実は日常茶飯事という事実
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by taketombow | 2009-03-29 11:56 | ニースに接して  

本当に「今の若者は悪い!」のか

「少年犯罪が急増している。」
「少年犯罪の手口が凶悪化している。」
「今の若者はなにを考えているのか分からない。」
「不気味だ。」

この文脈から、少年法が改正され、厳罰化された。
私は、法を犯した少年達に対する厳罰化について、積極的には賛成しないが、絶対反対という立場はとらない。
大人でも子どもでも法は法。大人と同様な残虐な犯罪を故意に犯したとしたら、大人と同じ罰を受けるべきだ。「子どもだから」ということで全てが許されべきでは無い。

しかし、この少年法改正への一連の動きが、何のポリシーもなく、ただ

少年犯罪間増加、凶悪化 → 社会不安

という、感覚的なものだけで為されたものだとしたら、これは大きな間違いだ。次のデータを見ていただきたい。
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関西福祉科学大学教授、松宮満さんの論文

「青少年問題におけるステレオタイプ -「少年非行の凶悪化」をめぐって-」

で氏がまとめ上げたデータだ。少年犯罪は増えていなかったのだ。増えるどころか、団塊の世代の少年時代をピークに増えるどころか減少していたのだ。青少年人口の減少を考慮しても、その傾向は変わらない。

ではなぜ、私たちはかくも急増、凶悪化の不安に駆られるようになっているのだろうか。
その答えは、ここにあった。
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これは早稲田大学大学院の牧野智和氏が
「少年犯罪報道に見る『不安』 -「朝日新聞」報道を例にして-」
(「教育社会学研究 第78集」日本教育社会学会編 P129~P146)
で示したもの。
中心はマスコミの報道にあったのだ。確かに、
「最近安全になった」
「心配しなくても良い」

では、新聞は売れず、テレビも見られない。しかし、

「治安が悪化した」
「いつ自分が被害者になるか分からない。」
「我が子が加害者になるかも知れない」

とあれば、心配になり少しでも情報を集めようとして、新聞は読み、テレビも点ける。「安心だ」では儲からないが「不安」では多くのビジネスチャンスがある。

私たちはウマウマとそれに乗せられてしまったのだ。そしてその最大の被害者は??
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by taketombow | 2009-03-27 23:30 | 私の本棚から  

「世界中の人たちに愛されて」 平野さんの本

知人が本を出した。

「世界自由の人たちに愛されて」 ろう者ちひろママとダウン症たかひろ 平野千博・著 文芸社・刊 1,200+TAX円
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ろう者平野ちひろさんの、生い立ち、進学・就職・結婚そして次男たかひろ君の誕生を軸に、ちひろさんを支える様々な人々との交流を描いたもの。平野さんの奮闘ぶり、そして彼女の努力が次第に周囲を動かしていく様子が生き生きと描かれている。

この本を読んでもう少し詳しく知りたくなったことがある。

それは、お子さんの言語習得をどうしたかだ。

 聴覚に障碍を持った方の大部分は、言葉による言語にも不自由をされている場合が多い。それは、私たちが言語を身につけるとき、耳からの音に頼る部分が多いからだ。
 母親からのあやし、語りかけを聴きながら赤ちゃんは育つ。そしてそれを真似して言葉を発する。自分が発した言葉は自分にも聞こえる。赤ちゃんはそれを母親の発する言葉と比較しながら、少しずつ修正し、正しい発音を身に着けていく。言葉の意味についてもそうだ。
 両親共にろう者である場合、一般的にはどうするのだろうか。行政にそのような場合のサポートはあるのだろうか。それとも、親が必死になってそのサポートを探し求めなければならなかったのだろうか。


 今週の読書ノート(~03月15日)
なぜ無実の人が自白するのか DNA鑑定は告発する スティーブン・A・ドリズィン/リチャード・A・レオ・著 伊藤和子・訳 日本評論社・刊 2,000+TAX円
いっしょに考える 子ども虐待 小林登・監 川崎二三彦/増沢高・編著 明石書店・刊 2,000+TAX円
教育の社会学<常識>の問い方,見直し方 苅谷剛彦/濱名陽子/木村涼子/酒井朗・著 1,900+TAX円
「多様な意見」はなぜ正しいのか 衆愚が集合知に変わるとき スコット・ペイジ・著 水谷淳・訳 2,400+TAX円
体罰はいかに処分されたか 行政文書における体罰と処分の研究 早﨑元彦・著 法律文化社・刊 3,500+TAX円
山頂はなぜ涼しいか 熱・エネルギーの科学 日本熱測定学会・編 東京化学同人・刊 1,300+TAX円
養育費政策にみる国家と家族 母子世帯の社会学 下夷美幸・著 勁草書房・刊 2,600+TAX円
子ども虐待時代の新たな家族支援 ファミリーグルーブ・カンファレンスの可能性 林浩康・著 明石書店・刊 3,000+TAX円
新版 データで読む家族問題 湯沢雍彦/宮本みち子・著 日本放送出版協会・刊 1,070+TAX円
いじめの連鎖を絶つ -あなたもできる「いじめ防止プログラム」 砂川真澄・編著 富山房インターナショナル・刊 1,600+TAX円
図表で見る 世界の社会問題2 OECD社会政策指標 貧困・不平等・社会的排除の国際比較 OECD・編著 高木郁朗・監訳 麻生裕子・訳 明石書店・刊 2,600+TAX円
図表でわかる子ども虐待 保育・教育・養育の現場で活かすために 才村純・著 明石書店・刊 2,500+TAX円
どこか<問題化>される若者たち 羽淵一代・著 恒星社厚生閣・刊 2,500+TAX円
暴走老人! 藤原智美・著 文芸春秋・刊 1,000+TAX円
まじめの崩壊 和田和樹・著 筑摩書房・刊 700円
アフリカ「貧困と飢餓」克服のシナリオ 二木光・著 農山漁村文化協会・刊 2,000+TAX円
貧困と思想 吉本隆明・著 青土社・刊 1,400+TAX円
物語としてのアパート 近藤祐・著 彩流社・刊 3,000+TAX円
大人の友情 河合隼雄・著 朝日新聞社・刊 1,200+TAX円
図書館利用の達人 インターネット時代を勝ち抜く 久慈力・著 現代書館・刊 1,600+TAX円
西洋製本図鑑 ジュゼップ・カンブラス・著 市川恵里・訳 岡本幸治・監 雄松堂出版・刊 6,600+TAX円
グローバル恐慌―金融暴走時代の果てに 浜矩子・著 岩波書店・刊 735+TAX円
世界金融危機 開いたパンドラ 池田洋一・著 日本経済新聞社・刊 850+TAX円
進学格差 -深刻化する教育費負担 小林雅之・著 筑摩書房・刊 680+TAX円
子どもの「脳」は肌にある 山口創・著 光文社・刊 700+TAX円
キレル大人はなぜ増えた 香山リカ・著 朝日新聞社・刊 700+TAX円
悩みを聴く技術 <ディープ・リスニング>入門 ジェローム・リス・著 国永史子・訳 春秋社・刊 1,700+TAX円
健康な歯を一生守るやさしい方法 歯みがきだけで虫歯や歯周病が防げない本当の理由 河田克之・著 ソフトバンク・クリエイティブ・刊 952+TAX円
「流れる臓器」血液の科学 血球たちの姿と働き 中竹俊彦・著 講談社・刊 820+TAX円
「病気の値段」の怖い話 有村秀明・著 講談社・刊 838+TAX円
慢性疲労は首で治せる! 松井孝嘉・著 角川書店・刊
医者を"殺すな!" 塚田真紀子・著 日本評論社・刊 11,800+TAX円
新版 再現!巨大隕石衝突 6500万年前の謎を解く 松井孝典・著 1,200+TAX円
蝶の道 -Butterflies- 海野和男・著 東京農工大学出版会・刊 3,600+tax円
ビジュアル探検図鑑 日本列島 猪郷久義・著 岩崎書店・刊 6,800+TAX円
おもしろサイエンス 照明の科学 日刊工業新聞社・刊 1,500+TAX円
図解雑学 有機ELと最新ディスプレイ技術 齋藤勝裕・著 ナツメ社・刊 1,480+TAX円
トコトンやさしい 機能メッキの本 榎本英彦/松村宗順・著 日刊工業新聞社・刊 1,400+TAX円
もっと知りたい旅客機の疑問50 秋本俊二・著 ソフトバンク・クリエィティブ・刊 952+TAX円
雪山の100のリスク 近藤謙司・著 山と渓谷社・刊 1,700+TAX円
芥川賞を取らなかった名作たち 佐伯一麦・著 朝日新聞社・刊 780+TAX円
愛と痛み 死刑をめぐって 辺見庸・著 毎日新聞社・刊 1,600+TAX円
グーグル Google 既存ノ゜ビジネスを破壊する 佐々木俊尚・著 文藝春秋・刊 760+TAX円 
君の夢はもう見ない 五條瑛・著 集英社・刊 1,800+TAX円
シャープを創った男 早川徳次伝 平野隆彰・著 日経BP社・刊 1,800+TAX円
エンジン・サマー ジョン・クロー・著 大盛り望・訳 扶桑社・刊 933+TAX円
異邦人の夜 梁石日・著 毎日新聞社・刊 1,800+TAX円
聖家族 古川日出男・著 集英社・刊 2,600+TAX円
樹霊の塔 伊集院大介の聖域 栗本薫・著 1,600+TAX円
鳥辺野にて 加門七海・著 光文社・刊 514+TAX円
默星録〈1〉やがて世界が燃え尽きる 荻野目悠樹・著 早川書房・刊 740+TAX円
李白 巨大なる野放図 宇野直人/江原正士・著 平凡社・刊 1,900+TAX円
杜甫 偉大なる憂鬱 宇野直人/江原正士・著 平凡社・刊 1,900+TAX円
ダリアハウスの陽気な幽霊 キャロライン・ヘインズ・著 東京創元社・刊 1,160+TAX円
鏨師 平岩弓枝・著 文芸春秋・刊 533+TAX円
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by taketombow | 2009-03-18 21:35 | 私の本棚から