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首相の蹉跌

首相の蹉跌―ポスト小泉 権力の黄昏 清水真人・著 日本経済新聞社・刊 1900+TAX円

首相の蹉跌_d0054692_21531127.jpg 自民党の細田幹事長が「国民の程度が低い」と発言し、すぐ撤回した。
国民程度低い?自民・細田氏が発言撤回
記事の本文にもあるように、最近の支持率低下によるいらだちから、つい本音が出たのだと思う。お世辞にも褒められた発言ではないが、結構当を得た発言だ。
 しかし、肝心なことを彼は忘れている。「この程度の国民」ということで最も利益を得てきたのは、当の自民党自身であるということだ。「この程度の国民」だったから、怒り、嘆き、呆れながら、それでもなお、自民党を支持し続けてきた。「この程度の国民」でなかったら、もっと前に自民党は下野していたかもしれない。
「この程度の国民に」心から感謝すべきであり、批判などもってのほかなのだ。

 コイズミ改革以降、、安部、福田と短命政権が続き、麻生現政権にも黄昏が迫っている。本書は、その部分に「なぜだ?」と切り込んだ本だ。
 国民はなぜ、小泉政権にあのような圧倒的な支持を与えたのか。その圧倒的な数の力を継承しながら、後継政権はなぜ、かくも脆く崩れ去ったのか。
 その鍵は党内統治と官僚の使い方にあったのだと筆者は指摘する。飴と鞭を巧みに使い分けて、官僚を旨く利用した小泉政権に比して、官僚批判だけを繰り返し挙げ句の果ては官僚による”自爆テロ”さえも招いてしまった後継政権における官僚の使い方を詳細に検証している。
 そして、それを招いたのは、、安部、福田共に大臣経験のなさが原因しているのではないかとも。



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by taketombow | 2009-07-27 06:15 | 私の本棚から  

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